消費者金融で一度でも借入すると、「住宅ローンが組めなくなるのでは?」と考える人は少なくありません。しかしながら、実際には消費者金融でお金を借りただけで住宅ローンが組めなくなることはありません。
消費者金融で借入中の場合でも、計画的に返済していれば審査への影響は少ないといえます。
この記事では、消費者金融で借りても住宅ローン審査に通った人の特徴や借入するときのリスク・注意点などを解説します。家づくりを検討している人は、ぜひ参考にしてください。
【この記事でわかること】
- 消費者金融で一度でも借りると住宅ローンが組めないって本当?
- 消費者金融で借りても住宅ローン審査に通った人の特徴
- 消費者金融で借入するときのリスク・注意点
- 消費者金融や住宅ローンの返済が難しいときの解決策
疑問があればぜひご相談ください!
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消費者金融で一度でも借りると住宅ローンが組めないって本当?
結論として、「一度でも消費者金融を利用したら住宅ローンが絶対に組めない」ということはありません。
ただし、利用履歴や返済状況は信用情報に記録され、審査に影響するおそれがあります。滞納や多額の借入がある場合は、否決されるリスクが高くなるでしょう。
ここからは、以下の項目について解説します。
- 信用情報機関での履歴は残る
- 滞納している場合は組めないケースが多い
- 借入先が多い・借入金額が高いと組めないケースもある
信用情報機関での履歴は残る
消費者金融を利用すると、事実や返済状況は信用情報機関に登録されます。金融機関は、住宅ローン審査時に必ず信用情報を照会します。
住宅ローンの審査申し込み時に、消費者金融の利用を隠していても、過去の金融取引は金融機関に把握されるでしょう。
そのため、過去に消費者金融を利用していた場合は、正直に申告することが重要です。
滞納している場合は組めないケースが多い
消費者金融の返済を長期間滞納すると、信用情報に「異動情報」として記録されます。
異動情報は、いわゆる「ブラックリスト」と呼ばれる状態で、多くの金融機関の住宅ローン審査において大きなマイナス要因となります。
一般的に61日以上または3か月以上の延滞が続くと登録され、情報は完済後も約5年間残ります。住宅ローンは返済期間が長く、返済負担も大きいので、金融機関は過去の支払い状況を重視します。
過去に延滞歴があると「将来も支払いが遅れる可能性が高い」と判断され、審査通過は非常に困難になります。
借入先が多い・借入金額が高いと組めないケースもある
消費者金融からの借入件数が多い場合や、借入総額が年収に対して大きすぎる場合、住宅ローン審査では返済能力不足と見なされる可能性があります。
審査では総返済負担率という指標が用いられ、住宅ローンの返済額に他の借入返済額を加えた合計が年収の一定割合を超えると否決されやすくなります。
借入先が多いと「資金繰りが厳しい」「依存度が高い」といった印象を与えるため、金融機関は慎重な判断を下す傾向にあります。
消費者金融で借りても住宅ローン審査に通った人の特徴
ここからは、消費者金融で借りても住宅ローン審査に通った人の特徴について解説します。
- 返済負担率が低い人
- 信用情報にキズがない人
- 消費者金融からの借入をすでに完済・解約している人
上記はあくまで一般的な事例です。該当するからといって、必ずしも審査に通るとは限らない点に注意が必要です。参考程度として押さえておきましょう。
返済負担率が低い人
住宅ローンの審査では、返済負担率が重要な指標とされます。
これは、住宅ローンの年間返済額に他の借入返済額を合計し、年収に対する割合を計算したものです。一般的には25〜35%以内が目安とされ、これを超えると審査通過は難しくなります。
消費者金融の利用があっても、返済額が少なく負担率が低ければ、金融機関は「返済余力が十分」と判断する傾向にあります。
一方、負担率が高いと返済が家計を圧迫するおそれがあるため、否決されやすくなります。
そのため、申込前に他の借入を減らす、繰り上げ返済を行うなどして返済比率を下げることが審査突破のカギとなります。
信用情報にキズがない人
消費者金融を利用した経験があっても、返済の遅延や延滞といったネガティブ情報が信用情報に記録されていない人は、住宅ローン審査で有利になります。
金融機関は申込者の返済履歴を重視し、過去に問題のない支払い実績が続いていれば、借入歴そのものは大きな問題にならない傾向にあります。
延滞情報や異動記録があると、完済済みであっても一定期間は審査が通らないことが少なくありません。
つまり、消費者金融の利用よりも、「返済を期日通りに行い続けてきた」という信用実績が金融機関の評価を左右します。安定した返済履歴は、長期にわたる住宅ローン契約の信頼性を裏付ける要素となります。
消費者金融からの借入をすでに完済・解約している人
住宅ローン審査を申し込む時点で消費者金融からの借入をすべて完済し、解約している人は審査でプラス評価を得やすくなります。
なぜなら、返済能力を評価する際に「現時点の借入残高」がゼロであることが、家計の余裕を示す材料になるためです。また、契約を解約しておけば新たな借入枠がない状態となり、将来の返済リスクが低いと判断されやすいでしょう。
利用履歴が信用情報に残っていても、残高がない場合は影響しないケースがほとんどです。
解約から一定期間が経てば、履歴自体も抹消される可能性があります。
住宅ローンの審査前に完済・解約を済ませることは、借入歴がある人にとって有効な準備といえるでしょう。
消費者金融で借入するときのリスク・注意点
消費者金融で借入するときは、以下のようなリスクがつきまといます。
- 家族や友人にバレるおそれがある
- 借金が嵩んでしまうおそれがある
- 金利によって返済負担が大変になる場合がある
- 借入額が制限される場合がある
- 収入が少ないと借入できない場合がある
上記について、しっかりと理解を深めておくことが重要です。
家族や友人にバレるおそれがある
消費者金融での借入は基本的に個人契約ですが、郵送物や勤務先への在籍確認などを通じて、家族や友人に知られてしまうおそれがあります。
書類の送付先を自宅に設定している場合、利用明細や契約書類を見られてしまう場合があります。引き落とし明細に金融機関名が記載されることで、同居人に発覚することもあるでしょう。
借金が嵩んでしまうおそれがある
消費者金融は一般的に審査に通りやすい分、返済の目処が立っていない場合でも借入は可能です。これにより、必要以上の金額を借りてしまったり、複数の業者を利用したりすることで、返済額が家計を圧迫しやすくなります。
利用する際は必要最低限の金額にとどめ、返済計画を立ててから契約することが重要です。借金は、将来の収入から返すものであることを常に意識し、安易な利用は避けましょう。
金利によって返済負担が大変になる場合がある
消費者金融の金利は、銀行カードローンなどに比べて高めに設定される傾向があります。年利15〜18%程度が一般的で、この水準では元本の返済だけでなく利息負担も大きくなります。
長期返済になるほど総返済額は膨らみ、返済計画が厳しくなる場合もあります。契約前には必ず金利と返済シミュレーションを確認し、早期返済を心がけることで利息負担を軽減可能です。
金利の高さは見落としがちなリスクですが、返済能力を左右する重要な要素といえます。
借入額が制限される場合がある
消費者金融の借入可能額は、申込者の年収や既存の借入状況に応じて制限されます。総量規制という法律により、原則として年収の3分の1を超える貸付は受けられません。
また、他社からの借入がすでに多い場合は、新規の限度額がさらに低く設定されることもあります。初回の利用時には少額しか借りられず、増額には返済実績や利用期間が必要となります。
制限を理解した上で、借入目的や必要額に応じた金融機関選びを行うことが重要です。
収入が少ないと借入できない場合がある
消費者金融は返済能力を重視するため、安定した収入がない人や、収入が極端に少ない人は借入審査に通らないことがあります。
パートやアルバイトであっても、継続的に働いていれば利用可能な場合はありますが、収入が不安定の場合や勤務期間が著しく短い場合などは審査で不利になります。
無職や専業主婦(夫)の場合、本人名義では借入できず、別の収入源を持つ配偶者の同意や代理契約が必要になることもあるでしょう。
借入額は年収に比例して決まるため、収入が極端に低い場合に高額融資は望めません。申込前に収入状況と審査基準を照らし合わせることが、利用可否を判断するポイントとなります。
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消費者金融や住宅ローンの支払いを滞納するとどうなる?
ここでは、消費者金融や住宅ローンの支払いを滞納するとどうなるのか解説します。
- 各機関から督促状が届く
- 遅延損害金が発生する
- 契約解除や残債の一括返済を求められる
- 財産の差し押さえが行われる
- 滞納を続けると訴訟に発展する場合もある
各機関から督促状が届く
住宅ローンや消費者金融の返済を延滞すると、まずは電話やメールなどで督促が行われ、その後郵送で正式な督促状が送られてきます。
督促状には、滞納額や支払期限、振込先などが明記され、期限内の支払いを強く求められます。この段階では比較的柔軟な対応が可能で、金融機関と相談すれば返済計画の見直しや分割払いに応じてもらえる場合もあります。
しかし、督促状を無視すると次の段階として、法的措置が検討される可能性が高まります。
つまり、最初の督促状は「これ以上放置しないでほしい」という警告であり、対応の遅れが事態を悪化させる大きな分岐点となります。
遅延損害金が発生する
返済が期日を過ぎると、元金や通常利息とは別に遅延損害金が発生します。延滞損害金については、以下の表を参考にしてください。
項目 | 内容 | 注意点 |
発生条件 | 約定返済日を過ぎても支払いがされない場合 | 1日でも遅れると発生する契約もある |
利率 | 年率14.6%~20%程度(消費者金融)/年率6%程度(住宅ローン) | 上限は利息制限法や契約内容で決まる |
計算方法 | 「残債 × 遅延損害金利率 × 遅延日数 ÷ 365」で算出 | 長期化するほど金額が膨らむ |
発生期間 | 返済遅延の翌日から完済日まで | 返済が遅れるほど負担増える |
これは延滞期間中のペナルティで、消費者金融では年率20%程度、住宅ローンでも契約金利より高く設定されることが一般的です。
遅延損害金は日割りで加算されるため、支払いが遅れるほど負担額は増大します。
契約解除や残債の一括返済を求められる
長期間滞納が続くと、金融機関は契約を解除し、残っている借入金の全額を一括で返済するよう請求することがあります。
これは「期限の利益喪失」と呼ばれ、分割払いの権利を失う状態です。この請求が発生すると、毎月少しずつ返すことが認められず、数百万円単位の資金を即座に用意しなければなりません。
一括返済ができなければ債権は保証会社や債権回収会社に移り、回収が一段と厳しくなります。
財産の差し押さえが行われる
返済請求に応じず滞納を続けると、最終的に裁判所を通じて財産の差し押さえが実行されることがあります。
差し押さえの対象は給与や預貯金、不動産、車両など多岐にわたります。差し押さえは法的措置の中でも強制力が高く、一度始まると回避は困難です。
こうした事態を避けるには、差し押さえに至る前に債権者と返済条件の交渉を行うことが重要です。
滞納を続けると訴訟に発展する場合もある
滞納が長期化し、任意の返済が見込めない場合、債権者は裁判所に訴訟を起こすことがあります。
訴訟に至ると、判決や和解によって返済義務が法的に確定し、その後の強制執行が可能になります。判決が下されると信用情報にも長期間記録が残り、今後のローン契約やクレジットカード作成が著しく困難になるでしょう。
訴訟は債務者にとって精神的な負担も大きく、裁判費用や遅延損害金も加算されるため、負債総額がさらに膨らむおそれがあります。訴訟前であれば、債務整理や分割返済の交渉余地がありますが、放置すれば状況はより悪化するでしょう。
消費者金融や住宅ローンの返済が難しいときの解決策
ここからは、消費者金融や住宅ローンの返済が難しいときの解決策を解説します。
- 該当する機関に相談する
- 家族や知人に相談してみる
- 所持品を自分で売却して補填する
- 債務整理を検討する
該当する機関に相談する
返済が難しくなったら、借入先の金融機関や住宅ローンの取り扱い先に連絡し、現状を説明するのが先決です。
事情を正直に伝えれば、返済計画の変更や一時的な返済額の軽減など、条件を調整してもらえる可能性があります。
住宅ローンでは、差し押さえよりも返済継続を望む金融機関が多く、早期の申し出が有効です。放置すると延滞情報が信用情報機関に登録され、他の借入やカード利用に悪影響を与えます。
問題を長引かせないためにも、滞納が発生する前の段階で相談し、解決策を模索することが重要です。
家族や知人に相談してみる
支払い負担が増し、自分の力だけでは立て直せないと感じたら、信頼できる家族や親しい友人に状況を打ち明けるのも手段の1つです。
身近な人からは、短期的な資金援助や生活面での協力を受けられる場合があり、精神的にも支えになります。ただし、金銭のやり取りは関係悪化の火種になりやすいため、借りる場合は返済期限や金額を明確にし、簡単な契約書を作るのが望ましいです。
あくまで緊急時の選択肢として利用し、支援してもらった後は感謝と誠実な対応を欠かさないことが信頼維持につながります。
所持品を自分で売却して補填する
収入増加の見込みが立たない場合、家にある不要なものを売って資金を捻出する方法があります。
ブランド品や家電、楽器、貴金属などはリサイクルショップやネットオークション、フリマアプリなどで売却可能です。
自分で取引すれば業者を介すより高値がつくこともありますが、梱包や発送の手間、購入者とのやり取りが必要です。
また、必要な物まで手放すと後々生活費がかさむ恐れがあるため、売却するものは慎重に選びましょう。短期的な資金確保には有効ですが、根本的な返済能力改善にはつながらない点も理解しておく必要があります。
債務整理を検討する
返済が長期的に困難で、生活費の確保すら厳しい場合は、弁護士や司法書士への相談を通じて債務整理を検討する価値があります。
債務整理には任意整理、個人再生、自己破産などがあり、借金の減額や免除を法律の手続きで進められます。これにより毎月の支払い負担を大きく減らせる可能性がありますが、信用情報には長期間記録が残り、新たなローンやクレジットカードの利用が制限されます。
経済的な再スタートには有効な手段ですが、メリットとデメリットを天秤にかけ、将来の生活設計も踏まえて判断することが必要です。
消費者金融で借りていても住宅ローン審査に通るコツ
ここでは、消費者金融で借りていても、住宅ローン審査に通るコツとして以下を解説します。
- 借入している事実を正直に申告する
- 完済後は証明書を用意しておく
- 使っていないカードローンは解約しておく
- おまとめローンの利用を検討する
借入している事実を正直に申告する
住宅ローン審査では、消費者金融からの借入も含め、現在の負債状況がすべて確認されます。信用情報機関に記録されているため、隠しても必ず判明してしまうでしょう。
申告漏れがあると信用性の欠如と判断され、審査落ちの原因になりかねません。たとえ少額の借入でも、契約内容や残高を正確に伝える方が誠実さを評価されやすくなります。
金融機関によっては、借入の性質や返済状況を踏まえたうえで柔軟に判断してくれる場合もあります。正直な情報提供は、信頼関係を築く第一歩です。
完済後は証明書を用意しておく
過去に消費者金融から借入していた場合、すでに完済・契約終了していることを示す証明書を用意しておくと審査で有利に働くでしょう。
金融機関は「現在も返済中かどうか」や「返済能力があるか」を重視するため、完済済みを証明できれば負担能力の高さを示せます。
証明書は消費者金融の窓口やカスタマーサービスに依頼すると発行してもらえます。書類を揃えておくことで、提出依頼があったときにもスムーズに対応でき、審査期間の短縮にもつながります。
使っていないカードローンは解約しておく
住宅ローンの審査では、実際に借入していなくても「利用可能枠」があるだけで返済負担率に影響します。
不要なカードローンの契約を残しておくと、将来的に借入できる金額が減る可能性があります。
利用していないカードローンやキャッシング枠は事前に解約し、信用情報から削除しておくのが望ましいです。
解約後は、カード会社からの解約証明書を保管しておくと安心です。こうした事前準備によって、余計な借入枠が評価に響くリスクを減らせます。
おまとめローンの利用を検討する
複数の借入がある場合、それぞれに高い金利がかかっていると返済負担率が上がり、住宅ローン審査に不利になります。
おまとめローンを活用すれば、金利を引き下げつつ返済を1本化でき、毎月の負担を減らすことが可能です。
ただし、借入れ条件や手数料を事前に確認することが重要です。住宅ファクトリーでは、複数の借入があっても住宅ローンと1本化できる「おまとめローン」をご提案しております。
プロによる豊富な実績があり、お客様からご好評の声も多数いただいております。家づくりを検討しているものの、「消費者金融での借入があって不安」とお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
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消費者金融の借入があっても対策次第では住宅ローン審査も通る
この記事では、消費者金融の借入と住宅ローンについて解説しました。
消費者金融で借入をしていても、住宅ローンが組めなくなるわけではありません。ただし、信用情報にキズがつくような延滞をしてしまうと、ブラックリストに入るおそれがあります。
消費者金融を利用する際は、金利によって返済負担が大変になることや、借入額が制限されることなどのリスクを把握しておきましょう。
住宅ファクトリーのおまとめローンなら、金利を下げながら複数の借入を1本化し、毎月の負担を減らすことで無理のない返済計画を相談しながら立てられます。
資金計画を練りながら、念願のマイホームを手に入れたい人はぜひ一度ご相談ください。
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